変態図鑑

実在しない生物を描いています。

い-イ

 

変態図鑑 い-イ イカンチョウ

イカンチョウ】

イカンチョウは、他のイカ同様、海生軟体動物である。たいていのイカの種類は、夜に行動するが、イカンチョウは、昼に行動する。イカンチョウは、海底の巣穴や岩の割れ目等に触腕(しょくわん)を使って突き刺し、小魚、エビ、カニ、動物性プランクトン等を食す。普段は、海底で流れに身をまかせ漂っているが、8月上旬には、海面に近づき、泳いでいる人間の肛門をめがけ、触腕をぶっ刺す。この行動から「イカンチョウ」と名付けられたと言われる。なぜ人間の肛門にぶっ刺すのかわからなかったが、近年、危険を冒してでも人間の肛門に触腕をぶっ刺す姿を雌に見せつける、求愛行動だということがわかった。現に岩陰に隠れ、雄が肛門にぶっ刺す姿を見守る雌を多数目撃されている。7月上旬頃から海底で、イソギンチャクのすぼめた口に突き刺しつづけるという謎の行為が目撃されていたが、これは、8月上旬の求愛行動に向けて、練習していると思われる。